ハドソン川の奇跡

 あの日、ラガーディア空港を飛び立った1549便は、わずか6分しか空を飛んでいない。離陸直後に鳥類の衝突(バードストライク)によってエアバス社製A320機の両エンジンが操作不能になると、機長のチェズレイ・“サリー”・サレンバーガーは208秒(3分28秒)の間に対処方法を決めなければならなかった。そして飛行機がハドソン川に不時着すると、そのわずか数分後には乗客150人と5人の乗員を救うべく救助活動が開始されていた。



原題は「SULLY」

そのタイトルとおりで、サリー機長の内面を描いた映画。

彼の中には、パイロットとしての責任と過去からの飛行体験による勘というものしかない。

他に何もない。

自信があるのか?と問われれば

自信はある

だけど、その自信も揺らいでしまいそうになるほどの出来事


彼の心情にひとつも恥ずべき点や、間違っていた点はない。

だけど、とっさの判断が正しかったのかと言われると、不安になる。

人間ってそんなものだろう

彼には良心しかない

良心とプライド。

奥さんに電話をかけるシーンがたびたび出てくる

奥様と彼とは、深い絆で繋がっていることがわかる。

彼が不安なとき、声が聞きたくなるのは奥様なのだ。

奥様は、かれが万一、犯罪者になったとしても、彼の唯一の味方で

彼を信じてくれる人なのだ。

普通の夫婦に見えて

信頼しあっている

すごく素敵に見える

それは、副操縦士にも言える

二人の信頼度は厚い

あんな状況下にあっても、冷静に対処できる二人。

英雄扱いされても、まったく偉ぶったり、得意げになどならない。

すばらしい人間性

まさに「SULLY」の人間性を堪能する映画。